カテゴリ:今日の読書( 29 )

2012年 03月 28日
「まねき通り 十二景」山本一力
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時代小説は藤沢周平が好きで随分読んでいたけど
ここのところ2年ほどご無沙汰だった。
先週、図書館で山本一力の「粗茶を一服」を借りて読んだ。
これがおもしろく、すっかりはまってしまった。
今回は「まねき通り 十二景」 山本一力
中央公論社 2009年 275P 
ISBN978-4-12-004084-9  ¥1,500+税

江戸は深川の冬木町
まねき通りに面する商家や裏店の住人が織りなす話が
12編の短編で書かれている。
山本一力の時代小説はまだ2冊目だからなんとも言えないけど
市井の話に悪人が出てこない。
真面目で、優しく情に厚い。
近頃とんと涙腺がゆるんでしまった中年男は
一つ一つの短編を読む度に目をうるませてしまう。
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ちなみに深川の冬木町は
マピオンで調べたら、まだ実在の町で
富岡八幡宮の横にあった。
冬木町にそって流れる川が本の中に出てくる「仙台堀」か。
先日読んだ「粗茶を一服」も深川の話だった。
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by goldenmaple | 2012-03-28 15:00 | 今日の読書
2011年 02月 24日
新田次郎「栄光の岩壁」
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「栄光の岩壁」(上・下) 新田次郎 著
新潮社 1973年刊 上巻235P ¥600 下巻227P ¥600

主人公の竹井岳彦が生まれてから
後にマッターホルン北壁日本人初登攀を成し遂げるまでの話。
同じ新田次郎の「孤高の人」は戦前の登山家「加藤文太郎」を
実在のモデルにした作品だが、この「栄光の岩壁」は
芳野満彦氏をモデルにした作品だ。

芳野満彦氏は水戸に住み、まだ健在。
90歳を越えてなお、山の絵を描いている。
17歳の高校生の時、先輩と冬の八ヶ岳へ登り
赤岳直下で吹雪に遭い、ビバーク。
その際、凍傷で両足の指を無くしている。
「足でない足」で山を登り続け、数多くの初登攀を成す。

水戸の老舗スポーツ店「モリ商会」の跡取り娘であった
服部洋子さんと結婚、2人の娘さんのパパでもある。
気になって水戸のモリ商会をネットで検索してみた。
2007年に閉店しているようだ。

新田次郎の山岳小説は、高校生の頃よく読んだ。
同じ作者の「神々の岩壁」のモデル南 博人氏は
渋谷のTOKYU HANDS横にあった「山洋スポーツ」を営んでいた。
今は代替わりして「FUNCTION JUNCTION渋谷」と店名も変わったが
会長として健在だ。
以前、東京に出てきて間もない頃、一度店へ行ったことがあった。
まだ店の奥には南氏が居た。

「栄光の岩壁」が刊行された1973年は
丁度、高校に入った年だ。
単行本の値段が600円とは、懐かしい。

今日も午前中はジョギングで5.13km走る。
午後は読書。
のんびり休みを過ごす。
夜半から山形へ。
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by goldenmaple | 2011-02-24 15:32 | 今日の読書
2010年 10月 09日
「海の仙人」 絲山秋子
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「海の仙人」 絲山秋子著
新潮社 154P 2004年 ¥1,300
ISBN 4-10-466901-6

ここのところ、密かに絲山秋子のマイブームが起きている。
「絲的サバイバル」を最初に、「沖で待つ」、「絲的メイソウ」、
「豚キムチにジンクスはあるのか」、「ばかもの」と3週の間に読んできた。
で、この「海の仙人」。「ばかもの」の4年前に書かれたこれも恋愛小説。
宝くじを当て、会社を辞め敦賀の海近くで仙人のように暮らす男。
突然現れた「ファンタジー」と名乗る不思議な「神」。
元会社の同僚だった口の悪い女と海で知り合ったジープに乗る女。
登場する人物は誰もが控えめに優しい。
ずけずけと他人の心に踏み込んでくることは決してなく、
でも、心底優しい。

「ばかもの」の舞台は群馬だったが、今回は福井県の敦賀。
群馬はかみさんの田舎で、福井は僕の田舎だ。
敦賀には数度しか行ったことはないけど、
知っている地名が出てくると懐かしい。
この「海の仙人」も芥川賞候補作だった。
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by goldenmaple | 2010-10-09 21:01 | 今日の読書
2010年 10月 08日
「ばかもの」絲山秋子著
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「ばかもの」 絲山秋子著
新潮社 172P ISBN 978-4-10-466909-5

恋愛小説は多くない絲山秋子だけど、この「ばかもの」はいい。
落ちこぼれの大学生と年上の女が分かれて時が流れ、
それぞれ取り返しのつかない喪失の中で、再び出会う。
切れてしまったようで、繋がっていた糸が
次第に太く結び合う。
群馬を舞台に絲山秋子らしい、押さえた表現が逆に心に響いてくる。

ひさしぶりに「泣ける」恋愛小説だった。
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by goldenmaple | 2010-10-08 19:19 | 今日の読書
2010年 01月 04日
サバイバル!人はズルなしで生きられるのか
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服部文祥著 ちくま新書 254P ¥760
ISBN978-4-480-06452-3

日本海の「青海(おうみ・富山県)」から沢筋を登行しながら上高地へ抜けるまでの
サバイバル山行を中心に、氏のサバイバル登山哲学が書かれている。
1日二合の米とテンカラ釣りで仕留めたイワナを主な食料に
極力登山道を避けて、沢を遡行するスタイルは興味深い。
季節は夏。冬季のサバイバル登山も実行しているようだが、
食料の調達はどうしているんだろう。
処女作の「サバイバル登山家」も読んでみたくなった。
サバイバル!―人はズルなしで生きられるのか (ちくま新書)
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by goldenmaple | 2010-01-04 20:23 | 今日の読書
2009年 11月 06日
桐野夏生著「東京島」
目黒図書館からリクエストしていた
桐野夏生の「東京島」が貸し出し可能になったと
メールが届いていました。
取り置き期限が今日までだったので、午後図書館へ。
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「東京島」 桐野夏生著 新潮社 281P 本体1,400円
ISBN978-4-10-466702-4
図書館の後、いつものように「駒沢公園カフェ」で
傾いてきた陽に包まれて、ちょい読み。

明日の夜から日曜の朝にかけて
ボーイスカウト世田谷地区VS隊のイベント
「50kmオーバー・ナイト・ハイク」があります。
夜21時に出発して翌朝9時までに
50kmの道のりを歩いてゴールにたどり着くというもの。
スタート以外は第一チェックポイント(CP1)の
座標が与えられているだけで、ゴールの場所も秘密です。
CP1以降はコマ地図が与えられ、次のCPへ向かっていきます。

いつも思うのは、「50km」で
案外、遠くまで行けるってことです。
特に自分の足を動かして50km進んだ時は、
自分自身に感動するくらい
「思えば遠くに来たもんだ」って感じです。
明日は天気もまずまず。
わがVS隊からは3名の高1VSがエントリーしました。
無事3名とも完歩してゴールしてもらいたいものです。
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by goldenmaple | 2009-11-06 23:52 | 今日の読書
2009年 09月 25日
おやじ丼(どんぶり) /群ようこ/幻冬舎
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「おやじ丼」 /群ようこ著 / 幻冬舎
245p ISBN4-87728-968-2 ¥1,300

「断れない人」、「恥ずかしい人」、「ゆるい人」…と、
12の短編にそれぞれ「おやじ」が一人出てきて
都合12人のおやじが登場してくる。

それぞれのおやじは、それぞれ世間が「おやじ」の印(しるし)と
定めている特徴を備えて、日々ばかにされながら生きている。
ああ、こういうところ、自分にもあるなぁ…と、うなづくことしきり。

多い少ないの違いこそあれ、
12人のおやじが
そっくり自分の中にも見え隠れすることに気がつく。
ちょっとショックだったのは、
登場する12人のおやじの内、
2/3は自分の年齢より「若いおやじ」だったことだ。
いつしか「おやじの本流」という年齢になっている。

自分では若いつもりでも(小説の中にも出てくるけど)
世間の目からみれば「本流おやじ」そのものというわけだ。
そんなおやじには「おやじ丼」に出てくるおやじ達を
けっしてばかにはできない。
群ようこの目線にも
どこかに「おやじだから、しょうがないよね」
という暖かいものがある…と思う。
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by goldenmaple | 2009-09-25 23:37 | 今日の読書
2009年 03月 24日
さらば『フォーカス』! アンカーライターが見た興亡の20年
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「さらば『フォーカス』!」 アンカーライターが見た興亡の20年
斉藤 勲:著 
飛鳥新社 1,300円 2001年12月刊 237P
ISBN4-87031-486-X

写真週刊誌の草分け「FOCUS」が発刊されたのは1981年。
僕は大学で2度目の留年をして、将来の夢もなく
ふらふらと無為な毎日を送っていた年だ。
瞬間を切り取った見開きの写真と、
広告コピーかと思わせるような凝ったヘッドライン。
それは新しい雑誌の誕生だった。

その後、「FRIDAY」や「ENMA」といった類似ものが発行され、
写真週刊誌は次第に芸能ゴシップや裸が増えていき、
ただの週刊誌となった。(と、思う)
この本は発刊準備号から「FOCUS」が
休刊(事実上の廃刊)にたどり着くまでの20年間を
編集部で「アンカーライター」を勤めていた著者が
編集の舞台裏を含めて、振り返った本だ。
この本で雑誌には「アンカーライター」という仕事があることを
初めて知った。
「FOCUS」といえば三尾公三のエアブラシのイラストだ。
当時、エアブラシのイラストにのめり込んでいた
学生の自分を思い出す。
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by goldenmaple | 2009-03-24 23:26 | 今日の読書
2009年 03月 18日
解剖医ジョン・ハンターの数奇な生涯
今週は大学が春休みでずっと東京暮らし。
時間ができたので、先週図書館から借りてきた本を読む。
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「解剖医ジョン・ハンターの数奇な生涯 (The Knife Man)」
ウェンディ・ムーア著 矢野真千子訳 
河出書房新社 ¥2,200 2007年4月刊 382P
ISBN13:978-4309204765

18世紀のイギリスで活躍した「解剖医」ジョン・ハンターの伝記。
内科医に比べ、下等な仕事として床屋の範疇に入れられていた「外科」を
徹底した人体解剖と生物学、博物学によって「近代外科」へ発展させた人物の
奇想天外な生涯を描いている。
ダーウィンの「種の起源」よりも70年前に「進化論」を見いだしていたジョンを通して
当時の中世から変わらぬ古色蒼然とした医学界の様子が浮かび上がってきて、
おもしろい。
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by goldenmaple | 2009-03-18 12:07 | 今日の読書
2009年 02月 14日
図書館、駒沢公園、南烏山。
今日は初夏のように暖かいつうか、むしろ汗ばむようなお天気だった。
お昼頃、目黒図書館へ自転車で向かう。
ハーフパンツに半袖ポロシャツ。
フルフィンガーの冬用グローブで出てきたしまったけど、
そこだけ浮いている。
片道5kmほどで少し汗ばんでしまった。
ラジオでは、今日は25度近くまで上がるだろうと言っていた。

「ナマコのからえばり」 椎名 誠 毎日新聞社
「性の誤解 -性転換-男の体を持った女」 河添恵子 恒友出版
「死闘!日本海海戦」 大石英司 徳間書店
「大学生の常識」 鈴木雄雅 新潮選書
「北朝鮮 特殊部隊白頭山3号作戦」 高永吉 講談社
と、脈絡もなく書架を回りながら手に取った本を借りてきた。

帰り道、駒沢公園によって1時間ほど
お茶を飲みながら「ナマコのからえばり」で日光浴。
今が2月中旬とは思えないくらいのぽかぽか陽気で、眠くなって来る。

家を通り過ぎて南烏山まで昼飯を食べに行く。
駅前にある広島お好み焼きの「あじこや」に入った。
広島お好み焼きだから、中身に中華麺がはいるんだけど、
ここのは3種類あって、
(A)広島直送生中華麺
(B)ソース焼きそば 
(C)もちもちうどんソース味
で、BとCは何玉頼んでも無料なのだ。
近頃はあまり量は食べられないので、700円の「豚玉でBの2玉」を注文した。
つまり、豚肉、卵入りで中の麺はソース焼きそばを2玉分ね!というわけだ。
「飲み物は?」と、若い兄ちゃんに聞かれて、
条件反射的に、
「ウーロン茶」と答えてしまった。
車じゃなくて、自転車なんだからキンキンに冷えたビールでも、まぁ良かったんだ。
自転車でも「飲酒運転」には違いないけど。
冷えて霜が浮いた中ジョッキのウーロン茶をぐびぐびやりながら食う、
お好み焼きはうまかった。2玉をかるくクリア。今度は3玉だな。

「広島流お好み焼 あじこや」
 東京都世田谷区南烏山5-18-19
 03-5314-5345
 営業時間/17:00〜翌2:00(月〜金) ※土・日・祝は11:30〜
 定休日/無休

●本日の走行距離 21km
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by goldenmaple | 2009-02-14 22:58 | 今日の読書